2008年3月29日

二大政党制

期限ぎりぎりになっても決まらない某国の国会。それぞれの言い分に納得できる部分もあるし、そうでない部分もあるけれど、重要なのは異なる意見をすり寄せてBestではなくてもBetterな選択肢を選ぶと言うことだと思うんですが、そういう意味では最初からその努力を放棄している野党側の責任放棄だと個人的には思うんですけどね。自分たちにとってもBest Solutionを得ることだけに汲々として、国民にとってのBetter Solutionを得ようとしていない。

こういうDeadlockの状態になったとき、USだと最後は大統領が拒否権をして決まる場合が多いんですが、少なくとも二大政党制というシステムには、最後に何らかの方法で結論をだす手段がないと機能しないように感じます。これって、組織とか会社での意志決定システムを見るとよく分かります。私は開発という仕事をしているので、良くそういう場面に遭遇しますけど、例えば開発とマーケットが与野党の激突のように丁々発止でそれぞれの要求をぶつけるだけでは何も製品は出来ませんし、開発はコストや性能を考えて提案を作るし、マーケットは市場傾向を考慮して対案を作るだろうし。

それでも、落としどころが見つからない場合には、最後は開発責任者なり営業責任者、あるいは最終的には社長決裁みたいな形でGO/No GOが決まるので、少なくとも何も決まらずに時間だけが浪費されることは少ないはず。ただ、こういう方法はUSでは納得できても、稟議制が続いてきている日本の中ではちょっと抵抗があるのも事実。まぁ、「村意識」が薄れて「あうん」の呼吸がなかなか掴みづらい時代になってきたから、日本式システムも米国的なある程度ドライな部分も必要なのかも。

US/UKの場合、定員的にも拮抗している2つの政党が、あるときは与党になりあるときは野党になり、それぞれの政策を進めるわけですが、日本人的にはやはり安定感をまず臨むでしょうからUS/UK的な選挙事に与党がかわるようなシステムでは不安感を覚えるかも。そういう意味では、今の日本の政党バランスは野党にそれなりの訴求力があって良いんじゃないかと思うんですが、それを上手く使って世の中のシステムを改善していくという気持ちが感じられないのが駄目。思わず、時々見かける「いゃ、おれはこういう製品が必要で、これでなきゃお客様に売れないんだ」というドラえもんのジャイアン見たいな空気を感じます(いゃ、悪気を無いです>マーケットの皆様)。

政治とビジネスでは、その仕組みや意図も違うかもしれないけれど、でも最終的に何か目標を決めるというプロセスは同じなはず。世の中の変化とともに、それぞれの良い部分を取り込まないと取り残されるんじゃないだろうか。

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