2008年3月15日

吹き替え

先日声優の広川太一郎さんが無くなりましたが、その声優さんに関してのこんなアンケート結果。最近は映画をみる機会が減っていて、話題の有名俳優さんの吹き替え映画もそれ程みているわけではないんですが、やっぱり違和感を感じますね。声優として、俳優とは異なる技量・スキルが必要とされるのに、それが追いついていないという部分もあるんですが、一番大きな違和感は良く聞いた耳に慣れた声なのに、目に映る姿がその俳優さんとは別人という事。最近では画面に登場する声優さんも多いんですが、声優さんは「声」だけの存在なので吹き替えている俳優さんが違っても違和感を感じないんですよね。ちょっと声色を変えている場合もあるんだろうけど、一人の声優さんがあの俳優さんとこの俳優さんと、さらにあの人もなんて聞くと「えっ、そんなに」と思ってしまいます。一人の声優さんが吹き替えている複数の俳優さんが同じ画面に登場したらどうするんだろうと心配に(笑)。 子供の頃にはアメリカのテレビ映画とか良く放送されていて、「コンバット」とか「タイムトンネル」とか「逃亡者」とかドキドキしながら見た記憶があります。この時は、「吹き替え」なんていう事も知らなかったから、普通にアメリカの俳優さんが日本語を話していると思ってたんですね。それは子供だったこともあるけれど、俳優さんの口の動きに合わせた声優さんの言葉が凄く自然だったこともあると思います。日本の吹き替え技術って、世界でも一流という話を後年聞いて「なるほどな」と納得しました。英語の台詞を日本語に翻訳して、それをその場面の長さとかカット割りに合わせて言葉を調整し、さらに俳優さんの口の動きを見て言葉を変更し、それを声優さんが場面事に吹き替えていくという結構大変な作業。自分の動きに合わせて言葉をしゃべる「俳優」さんに対して、相手の俳優さんに合わせて言葉をしゃべる「声優」さんは、やっぱり必要とされるスキルは違いますよね。 同じ吹き替えでも、時々見かける韓国とか中国のドラマだと逆に凄い違和感を感じます。何か、口とか表情の動きと吹き替えられた日本語の台詞が全然違うというか、何かずれているというか。英語と日本語の親和性が高いのか、でも、語順的には全く逆だし、それなら逐語訳も可能な韓国語と日本語の吹き替えの方が相性はいいと思うんですけど、でも韓国のドラマを見ると今でも違和感を感じるし。まぁ、これは慣れの問題もあるかも。英語の吹き替えは子供の頃から観ているわけですから、多少変な部分があっても、それが普通といつの間にか刷り込まれているから不自然に感じないだけで、最近観るようになった韓国とか中国のドラマはまだそのレベルまで認知されていないからかな。 スタートレックの世界のように、自動翻訳機が登場しない限りは映画とかドラマとかで吹き替えのお世話にならなくちゃいけないわけですから、是非実力のある声優さんに、もっとどんどん登場してもらいたいですね。で、声優は声優、俳優は俳優として我々観客を楽しませて欲しいです。

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