2010年12月15日

石油を作る藻

朝日新聞の記事から、海水中の藻から石油が出来ると言う記事。1mの深さで1ヘクタールあたり約1万トンの石油相当の炭化水素が取れるらしい。1ヘクタール(1ha)は、100m四方の正方形の面積だから、イメージ的には小学校とか中学校の施設位の広さでしょうか。べらぼうに広い場所が必要、という話でも無さそう。しかもこの藻は有機物を処理しながら増殖するということなので、例えば湾岸地域の埋め立て地、関空の周りとかに作れば、一石二鳥かも。

2万ヘクタール(=2億トン)でほぼ日本の石油輸入量に匹敵するということなのだけれど、全量置き換えなくても半分位でも十分価値がありますよね。記事の中でも、耕作放棄地を使ってとあるけれど、農地改革と併せて農業の生産性を上げるとともに、耕作地の再編成をして耕作に不適な地にはこの「石油池」を作るというのはいいもかしれない。ただ、単に池を作るだけでは駄目だろうから、悪天候対策の屋根とか水の循環設備とか、どの程度の付帯設備が必要なんでしょうか。そういう意味でも、何ヘクタールもの大規模施設を作った方が効率はよさそうだけど。

逆に、海外に同様の設備を作り、そこから石油を輸入するというのもいいかも。オーストラリアとか、中東とか。あるいは、東南アジアなんかもいいかもしれない。場合によっては稲作よりも収入がアップするなら、転換してもいいだろうし。沖縄の海の藻と言うことなので、やはりある程度暖かい場所でないと生育出来ないだろうから。今の産油国に逆に売り込みに行くというのも良いかも。「バイオテクノロジー」という言葉を最近あまり聞かなくなってきたけれど、久しぶりに日本のお家芸が出た、という感じのニュースです。

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