2010年7月30日

Windows 7雑感 (2)

Windows XPからWindows 7にステップアップして、一番困るのはその操作方法が大きく違うことじゃないでしょうか。途中Vistaの経験があれば、それ程でもないのかも知れないけれど、自分のようにWindows 2000の使用年数も長くて、それ故にWindows XPのI/FはWindows 2000ライクなクラッシック表示でさらに数年間使っていたので、「実際にファイルが存在しているフォルダー名と表示されるフォルダー名が一致しない」というのは信じられない状態。まぁ、DOSの時代からずっとそうでしたから、もう体に染みついている(笑)。セキュリティ対策もあるんだろうけど、このローミング機能はありがた迷惑というか、だから動かなくなるアプリも多くなるわけで、ちょっと困りものです。最初は、Windows 7のエクスプローラーで何とかしようといろいろやってみたんですが、最後は諦めて、結局最後の手段でコマンドプロンプトを開いて、DirとCDで移動して何とか作業を完了。結局最後に救うのは、DOS時代の基本知識。でもそれって、WindowsだってDOS時代からそんなに変わっていないという証拠か?

 このありがた迷惑な仕様のお陰で、インストールはしても動かないアプリが幾つかでてしまったんですが、そこから逆に感心したのが互換機能の提供。XP Modeを入れることなく、これだけで最終的にWindows XPで使っていたアプリ殆ど全てをWindows 7 Pro 64bit上で使えるようになりました。幸いにしてインストールで弾かれるソフトはなかったので、互換性自体もそれ程深刻な物は無かったのかも知れませんが。やり方は簡単で、右クリックして「互換性のトラブルシューティング」を選んで実行すると、ダイアログが表示されて、そこから基本的に推奨設定で進めていけば、起動時にエラーとなったアプリも以前のように動作するようになりました。まぁ、殆どの場合が"\Program Files"が"\Program Files (x86)"にリダイレクトされてしまったからの問題だろうから、これを付け替えればいいだけなんだろうけど。

これとは別に困ったのが、セキュリティ機能の強化による影響。これはVistaからそうだったのかも知れないけれど、"\Program Files"下へのアクセスがやたら厳しくなり、ここにINIファイルとか持っているソフトが書き換えに来ると調子が悪いみたい。これは、"\Users"下にリダイレクトされてるのかな。だから、アプリによってはINIファイルが見つからなくてエラーになったり。これを回避するには、デフォルトで"\Program Files"下にインストールしなくて、C:の下に独自にアプリ毎にフォルダーを作成してインストールすると、このセキュリティ制限は回避出来るようです。ちょっとこれまでにないフォルダーが沢山出来て面倒だし、ソフトによっては逆にそれで動かなくなるものもあるし。多分同じ理由だと思うんですが、使用しているソフトでセキュリティ証明書をインポートする必要があります。XPの時には、右クリックで「証明書のインストール」で完了してたんですが、Windows 7ではそのままでは正しくインポート出来なくて、結局ネットワークセキュリティのレベルを一度下げて、その状態でインストールしてから戻すと言う作業が必要だったところあたりが填ったところでしょうか。まだWindows 7対応レベルじゃないので仕方ないと言えば仕方ないけれど、このあたりXPからの移行組はかなりトラブりそうですね。

幾つかトラブルや問題はあったけれど、Windows XPで使っていた30近くのアプリのうち、Windows 7対応(Adobe CS5、ATOK 2010、仕事で使うクライアントソフト)は問題無いのは当然として、そのままインストールして使えたものが20位。インストール出来たが動作に問題があって、互換機能のトラブルシューティングを使って解決したものが5つ。残り2~3のソフトは、例えばLzhのようにWindows 7の内蔵機能を使う事で取りあえずインストールを見合わせているものなど。移行前にはもっとトラブルを想定していたんですが、やってみた結果予想以上にスムースに進んだんじゃないか、という結果でした。余り依存性のあるソフトを使っていないという理由もあったかも知れないけれど、XPからの移行に結構Microsoftは努力してるんじゃないか、というのが個人的感想です。(続く...)

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