2023年9月9日

CM起用終了

ジャニー喜多川氏の性加害問題で揺れるジャニーズ事務所ですが、先日の会見で全面的にジャニー喜多川氏の非を認めて謝罪し、これまでの謝罪や補償などにも言及し、内容的にはそれなりに受け入れられて評価される物だったんじゃ無いかと言う気がします。被害者の会側としては、勿論100%納得出来る内容では無いと思うけれど、既にジャニー喜多川氏は故人であり、また時間を巻き戻すことは出来ない訳で、後は当事者同士がしっかり話合いをして妥協点を見つけていくしか無いと思います。「具体的な補償内容が示されない」と批判意見もあったけれど、例えばこの時点で「一人当たり〇〇円の補償をします」とは言えないでしょう。さらに言えば、今でも問題になっている被害者に対しての反応の中には度が過ぎている物も有るようだし、暫くは両者はメディアに出ること無く直接話合いを進めれば良いんじゃ無いかと思います。

会見後、大手企業からはジャニーズ所属タレントを起用したCMの打ち切りや契約終了が幾つも伝えられてきて、それは企業イメージ重視のCMであるから理解出来る対応ではあるけれど、一方でメディア関係特にエンターテイメント関係ではジャニーズ所属タレントの存在は、量・質ともに置き換える事が出来ないくらいの存在なわけで、従ってそういう方面からの批判とか採用中止みたいな話は聞こえてこない。その状況こそが、今回の性加害問題が50年以上にもわたって続いた最大の理由だと個人的には思うし、だからこそその部分をもっと批判しなきゃ行けないと思うけれどそういう空気は感じられない。その温度差というか、対応の違いが今回の問題を生んだ最大の原因だと思うんですよね。

素朴な疑問として、今回これまで採用していたジャニーズ所属タレントのCM契約を終了した、例えばキリンビールとかアサヒビールとかJALと言った企業は、ジャニーズ所属タレントが出演するような番組スポンサーも今後しないのだろうか。でも、ドラマ番組等の様に予め出演者が分かっている番組のCM枠なら事前に判断出来るだろうけど、例えば毎回ゲストが登場するような番組とかだと、その放送回だけスポンサーを降りるとかするんだろうか。確かに「ジャニーズ」という名前が使われる事は、イメージ重視のCMとしては困るだろうけど、となると既に活動して人気も獲得している「ジャニーズ〇〇」というグループ等は今後活動出来なくなってしまう。まぁ、今回契約終了を言った企業にしても、有る程度時間が経過してほとぼりが冷めるとか、加害・被害者双方の話合いが進み合意形成が出来るようになれば、またCM起用なども復活するのだろうけど、それならばそれで単にCMタレントとしての起用停止だけでなく、番組に対してのCM拠出も停止するくらいのことをやらないと、もう一つの原因要素であるメディア(=エンタメ業界)に対しての圧力にならない気がする。

そう言う事を色々考えていくと、やはりメディア(放送、雑誌、イベント)の責任は、加害者本人のジャニー喜多川氏、その周辺にいた姉のメアリー喜多川氏や側近といった直接の関係者についで、三番目くらいの重要度で責任があると思うなぁ。その性加害行為の隠蔽工作があまりに完璧で一切外に知られることが無かったというのであればまだしも、これまで何度も被害を訴える声は出ていたけれど、結局はそのまま無視されるか潰されるような状態で消えていったわけですからね。それに、今回の一連の流れの発端も、英国BBCの報道から始まったわけで、決して国内のメディアが何かしたからと言うわけじゃ無い。そのBBCの報道だって、最初はそれ程重視されなかったわけだし。今回のジャニーズ事務所の会見は、時間制限など設けずに4時間以上も質問対応や説明をしたこともあり、取材する側の評価も高いものも有ったけれど、一方でいつもの人達によるしょうもない質問(というか、自分の意見表明?)もあったわけで、結局メディアは反省している素振りを見せているようで、自分達の責任を認識せずに逆に希釈しようと利用しているだけ。それならば、タレントのCM起用終了だけでなく、メディアに対してのCM供出も減らすことでメディアの猛省も促すようにしたらどうだろうか。そういう所も、企業責任だと思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿