2021年6月3日

一騎打ちの県知事選

静岡県知事選が今日告示されて、現職の川勝平太氏と参議院議員を辞職して新人として立候補する地元選出の岩井茂樹氏の、事実上一騎打ちの選挙戦に。3期12年の実績で臨む川勝氏ですが、4期16年となると現在72歳の川勝氏は76歳まで知事を務めることになり、確か全国の知事の中でも上位5番目くらいの高齢知事じゃ無かっただろうか。 岩井市は、それに比べたら53歳と二回り近く若いけれど、如何せん実績としては乏しいわけでその当たりを川勝氏側は突いてくるでしょうね。

川勝氏が最初に知事選に立候補したときには、その直前まで地元の静岡文化芸術大学の学長をしていたので、学者らしい論理的な地方自治を期待したんですが、結構この人感情的な部分が大きくて、逆に失望感が深まったのが残念。田辺静岡市長との犬猿の仲というか、一方的な言いがかりとも感じられる発言とか、思わず暴言を吐いて後から謝罪することは一度や二度じゃ無いし。ただ、そういう所を評価するというか気に入っている人も多いわけで、これまでの選挙に勝ち残っていることも事実。ただ個人的には、やはりそろそろ交替して欲しい気がします。

で、その対抗馬の岩井氏ですが、正直余り印象が無い人というのが自分の感想。お父さんも参議院議員だったんですね。その秘書も務めていたらしいので、政治家としての経験値(経験年数)は川勝氏と同じくらい。経済産業大臣政務官に始まり、内閣府や復興大臣政務官などを兼務して、最近では国交省副大臣を就任していたんですね。その当たりを持って、川勝氏は自分のテーマであるリニア問題と絡めたいようですが、それは一寸無理がある気がします。勝手な印象では、「世代交代」が最大の訴求力に成るんじゃ無いだろうか。逆に言うと、それ以外の実績という点では乏しいという印象。

正直なところ、なんだかんだ言っても現役が今の所優勢なのは確かでしょうね。ただ、リニア問題に関してはどの程度県民としての優先順位を考えているのか、多分地域によって結構温度差があると思うので、それでどれくらい票が湧かれるのかちょっと分からない。以前も書いたけれど、リニア開通自体は直接的には静岡県に恩恵をもたらさないけれど、それによって現在の東海道新幹線が改善されて、ひかり号の停車回数や場合によってはのぞみ号の停車が実現したら、それはかなり大きな経済的影響を及ぼすと思うんですよね。それも重要な問題だし、さらには比較的恵まれた地勢・環境にありながら、県民人口は減少していることも大きな課題だと思いますし。産業誘致なのか、リモートワーク環境を整備して、東京・大阪の中間地点という立地を生かした遡及をするのか、あるいは豊富な自然を生かした観光立国みたいな事も目指すのか、課題は幾らでもあるわけですし。どちらかに投票するかと言われれば、個人的には消極的理由から岩井氏になるかと思うのだけれど、県民の印象的には川勝氏かなぁ。組織票がどれだけ集まるかの勝負だとは思うけれど。補選で連敗した自民党としては、(多分)衆議院選挙前の注目選挙として、何としても当選を獲得したいだろうけど、さてどうなるか。

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