2021年5月14日

例外処理

徐々に進んでいるワクチン接種ですが、昨日話題になったのが、予定者のキャンセルで余ったワクチンを、地元自治体の町長や街職員ら29人が接種したという記事。世論の多くは、「狡い」みたいな反応なんだけれど、理由は度売れ、貴重なワクチンを余らせて廃棄したりすれば、「管理が甘い」「ワクチンを軽視している」みたいな事を言うんだろうし。

暫く前に河野大臣が、ワクチンが余った場合の対応で「とにかく、周りにいる人に打て。後で紹介出来るように名前や住所を控えておけば、誰に使用しても構わない。廃棄するよりも接種を」というようなことを言っていたけれど、まさにそれに尽きる話ですよね。愛知のスギ薬局会長夫婦の話は、これは抜け駆けだと思うけれど、現在接種対象とされている医療従事者や高齢者で無くても、使用期限が迫っているワクチンが有る場合には、それらを廃棄せずに活用する手順を、政府も正式に決めるべきでは。例えば、

  1. 予約時間の一時間後まで連絡無く接種会場に来ない人は「キャンセル扱い」とする
    1. その後来場した場合は、可能ならばその日のキャンセル待ち扱いにする
    2. キャンセル扱いも含めて接種出来なかった場合には、予約を取り直す
  2. 予め、接種対象者の優先順位を決めておき、キャンセル待ち対応可能な人を準備しておく
    1. 地方自治体職員(その中でも、幹部、管理者、一般職、等の順列を準備しておく)
    2. 個人医院、医療関係機関、消防署、薬局等
    3. ガス、水道、電気、物流、メディア(放送局、新聞社)、電車・バス・タクシー等交通会社等の社会インフラ関係者
    4. 食料品とか生活必需品関係者
    5. 接種会場の近隣住民
  3. その他、例えば連絡して1時間以内に接種可能な人で、予めキャンセル待ち登録した人
なんていうリストを作成して、それを例えば月曜日と水曜日は医療宇関係、火曜日と木曜日はインフラ関係、金曜日はその他、みたいな形にしても良いだろうし。

最悪身分証明書(免許証とか保険証とかマイナンバーカード等)を持っている人だったら、当日その場で呼び込みじゃ無いけれど接種希望者を募集しても良いと思う。あるいは、会場余裕があるなら「キャンセル待ち」のスペースを作って置くのも、究極的には有りだと思う。まだまだ接種も始まったばかりで、慣れていない部分も多いから、中々臨機応変に対応するのも大変だとは思うけれど、だからこそ地方自治体職員とかエッセンシャルワーカーと呼ばれている人達を中心に、廃棄するなら少しでも有効活用することを、最優先させるべきだと思う。その中で、仮に何か不正行為や、抜け駆けみたいな行為があったなら、それは後から検証して、必要なら罰則を与えるなり非難すれば良いだけの話し。

プログラムを作るときの一つの肝は、全体のデザインも重要だけれど、何か想定されていないような操作が発生した場合、何か想定していないような数値が発生した場合、そんな時に単にエラーで終わるのでは無く、正しい処理に繋がるような「例外処理」が上手く作られているプログラムは、安定して信用できるものになるんですよね。まぁ、一番簡単なのは、条件を一つ一つ処理して、最後に「Others」みたいな形で例外処理プロセスに飛ばして、その中で必要な処理をするんですが、その時にその中でもまた例外処理をちゃんとデザインしないと、例えばまた最初に戻って延々と無限ループになったりして使い物にならなくなることも。今回も、そう言うフローじゃないけれど、どうしてもワクチンの残りは、最低一人分から多い場合には何十人分も発生するんだろうから、それを想定した手続きを今一度設定して実行されることを、今回報道を糧として考えて欲しい。「上級国民」とか「優先的対応」みたいな批判だけでは、何も解決しないし生産性も無いわけですからね。

0 件のコメント:

コメントを投稿