2020年11月11日

パナソニックのスポーツ事業

Forbes Japanに掲載された、パナソニックがスポーツ事業を強化するという記事。ガンバ大阪は、現在はプロサッカーチームだけれど、前身は「松下電器産業サッカー部」。それ以外にも、現在の「パナソニック」には、Xリーグのアメリカンフットボールもそうだし、バレーやラグビー等複数の競技チームが所属している、「強豪チーム」。昔は、「社会人野球チーム」を持つのが、企業として一つのステータスだったりしたけれど、バブル崩壊前には色々な企業が色々な種目のチームを創設したりして、あの頃は企業スポーツの絶頂期だったかも。ただ、それもバブル崩壊とともに厳しい時代に変わっていったんですが、そんな中でも現在でも「企業チーム」として残っている数少ないチームの一つ。

私も、多少なりとも関わり合いがある人間なので、こう言う動きには大いに賛成。ただし、ライバルチームでもあるので、そこは微妙な所ですが(笑)。ただ、昔のように、会社の知名度アップや社員の福利厚生目的で、強豪チームを維持する時代は正直終わったと思うし、それでは所属している選手も浮かばれないと思う。アメリカのメジャースポーツのように、選手として現役時代はバリバリに活躍して、引退後はセカンドキャリアでも成功する、みたいなキャリアパス形成は重要で、そこにスポンサー企業が手助けをするというのは、ある意味日本的な仕組みでいいんじゃ無いかと。実際、学生時代に選手として、あるいはチーム幹部としてそれなりに実績のある学生は、社会人になって仕事をしても十分な素質や実力を持っている人が多いですからね。

あと、「パナソニック」という企業の視点から見ると、この会社は世界的な「映像メーカー」でもあるわけで、そうなると自社のチームはそのまま良い宣伝素材にも成る。もう一つは、スポーツは健康産業でもあるから、そう言う方向への展開も可能になると思うし、実際そう言う事を始めているところもありますしね。我田引水的な見方かもしれないけれど、「スポーツ」というキーワードから派生する物って、結構多くあると思います。ただ、生活に必須なものでは無いだけに、そこにどれだけの人を取り込めるかと共に、そこからどれだけの経済効果を生み出せるかは厳しい状態。スポーツ事業の場合、やはり会員制度からの会費とか物販とか入場料とか、どうしても規模を広げないと厳しい。でも、それが一番大変でもあるわけで、よほどの知名度や実力が無いと。実際、日本で一番人気も集客力もあるプロ野球にしても、全球団が黒字というわけでは無いですしね。

パナソニックの場合は、母体企業自体が大きいし色々な分野での事業をして居る有利さに、やはり知名度も人気もあるからかなり成功する確率は高いでしょうね。ただ、そう言う恵まれた環境に無いチームや種目も多いわけで、そういう所をどの様に上手く繋いでWin-Winで成長出来るか、何かヒントみたいな物が生まれてくると良いのですが。例えば、知名度アップにはやはり試合やそれ以外の日々の活動を映像で流すのが一番手っ取り早いけれど、中々技術も機材も無い。そういう部分をサポートしてくれる、共通のプラットフォームみたいなものがあれば、結構救われるチームも多いだろうし。あとは、機材だと日々の消耗品の共通購入でのコストダウンとか、まぁいってみれば、全国に散らばっている中小企業がネットワークとか利用して仮想的な一つの企業体・活動組織みたいなものが出来れば面白いんじゃ無いかと。そこから、異種競技同士の交流が生まれ来ると、例えばアメリカのようなシーズン毎にスポーツするような仕組みが出来れば、実は日本人からもっと凄い選手が誕生したりして。いずれにしても、個人的には、パナソニックの今後の展開には、かなり期待したいところですね。

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