遅まきながら、日曜日に録画したCX系列「有吉くんの正直さんぽ」を昨日見ていたんですが、場所が日本橋箱崎町で、一発目の訪問先がTCAT (Tokyo City Air Terminal)でした。で、驚いたのが、参加者達が「TCATが何」という事を知らなかったこと。まぁ、今でも成田や羽田行きのリムジンバスのターミナルとして利用はされているけれど、開設当時の面影はほとんど無くなりましたからね。元々は航空会社のチェックインカウンターがあり、チェックインや荷物の預け入れだけで無く出国審査も出来たと聞いてびっくりしていたけれど(説明していた、ドアノブ等の製造メーカーの受付スタッフさんも多分知らなかったんじゃ無いだろうか-笑)、昔はよく利用しましたよねぇ。
当時は玉川学園に住んでいたので、US出張の時は小田急線で代々木上原、そこから千代田線で表参道に行き、そこで半蔵門線に乗り換えると、終点が水天宮駅でTCATの真下。そのまま地上に出れば、当時よく利用したUAやAAのカウンターがあり、チェックインだけで無く荷物の預け入れや、出国審査も出来て、その時に貰った出国審査済みカードを持ってリムジンで成田空港へ移動。確かリムジンも、出国審査済みの乗客用のリムジンを利用したと記憶しています。TCATからだと、丁度箱崎のジャンクションを抜けた当たりで高速に乗るので、渋滞の影響もほとんど無く、大体1時間一寸で成田空港へ到着出来る計算も出来ましたしね。で、空港に着けば、当時は保安検査場は無かったからそのまま出国審査場へ進んで、今のクルー用審査口のあるところの箱崎での出国審査済みの窓口でカードを渡して進めば「出国完了」でした。その後玉川学園から長津田に引っ越したんですが、ここからだと半蔵門線一つで終点水天宮までいけるし、帰りもTCATから始発で帰宅できたので凄く便利でした。
成田空港開港が1978年で、TCATは其れ以前から開業していたけれど都市空港ターミナルとして業務開始をしたのが1978年。私が海外出張で初めて利用したのは、1988年かな。以後、毎年のように、また多いときには年に数回の海外出張があったから、何度も利用した馴染みの場所です。京成のスカイライナーも同時期に運航開始をしていたけれど、上野発と言うのと空港直結では無く手前の駅までしか行かなかったのが難点で、しかもTCATならチェックインから出国審査迄完了する便利さがあり、殆どこちらを利用していました。当時は、空港へのリムジンバスも殆どがTCATからで、東京駅発って余り無かったような。戻りの時には、新幹線に繋がるように東京駅到着便は多かったと思うけれど。その後、N'EXが1991年に運航開始となり、この頃にやっと今の空港駅が出来たと思います。これくらいの時からかな、N'EXも使うようになったのは。その後、2001年のテロの影響でTCATでの出国審査が出来なくなり、鉄道との競合は厳しくなりTCATのチェックインカウンターも廃止され、今ではリムジンバスのターミナルと商業テナントの入る施設になりましたが、自分のこれまでの成田空港からの海外出発のうち、半分近くはこのTCATを利用してかもしれない。同じ頃、横浜のJR横浜駅の奥にYCAT(Yokohama City Air Terminal)も出来たけれど、こちらは利用した事が無かったなぁ。数年前に、ANA AMC Diamondの修行フライトで、羽田から国内線利用をするときに一度乗車したのが、今のところ最初で最後じゃ無いだろうか。
考えてみたら、今ではチェックインはオンラインで出来るからカウンターは不要。荷物のあづけいれは空港で行わないといけないけれど、宅配便を利用すれば当日空港で受取りチェックインすれば良いだけ。そういう意味で、こういうターミナル駅での空港業務の必要性も激減したと言って良いんでしょうね。私も都内を離れて、浜松に戻って10年位になり、その間はそれまで以上に頻繁に国際線や国内線を利用するようになり、それまで以上に空港を利用するけれど、どれだけ新幹線との接続具合が良いかが優先順位のトップですからね。だから、出発する時は基本品川乗換で、京急の空港線か品川発のN'EX。帰りは、接続時間によって東京駅か品川駅でN'EX乗換ですしね。空港へのあるいは空港からの宅配サービスも充実してきたし、カード特典で無料で利用出来るので、必要な時にはそれを利用して配送するから、移動も昔と違ってバッグ一つの手ぶらでいけるし。そういう意味ではTCATは大きな記憶の一つだけれど、一寸寂しい気もします。箱崎ジャンクションの真下だから、あの建物を撤去するわけにも行かないだろうし、知名度とか考えるとそれ程有名なわけでも無いし。それでも、久しぶりに一寸覗いてみたくなりました、TCAT。
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