2016年11月8日

越えてしまった一線

連合の支援体制に関して、野党共闘と支援は別と言ってのけてしまった、民進党蓮舫代表。労働者の代表組織である連合は、本音はどの政党だろうが、景気がアップして給料が上がることを望んでいる組織。だから先の新潟知事選挙では、原発再稼働に賛成の候補を自民党と共に支援したのだけれど、偶然なのかなんなのか直前に蓮舫氏が応援演説に入った反原発の野党候補が当選してしまったから面白くない。また、あくまで自由経済化での労働者の権利を追求したい連合から見れば、共産党の考えは相容れないもので、以前から共産党と社民党との共闘には否定的な立場で有り、その共闘があまり効果が無いことが参院選挙などで明らかになってからも、明確な立場を示さない民進党には不満がつのっているんでしょうね。

実際問題、まだ当初言っていたほどの効果はでていないだろうけど、経済的には以前よりもずっと良いし、株価も上がっていて、連合などの組織体を持っているような規模の企業はかなり恩恵を受けているはず。実際賃上げに対してもここ数年は上がっているわけで、連合にしてみればあれだけ期待して後押しした民主党政権下で実現しなかったこと今の時効政権下では着々と効果がでている以上、昨日の敵は今日の味方として接近するのも仕方ないでしょうね。確かに日本全部が好景気に喜んでいるという状態では無いけれど、恩恵を受けている人が以前よりも多くなっていることは確かだし。

強いて問題点を挙げれば、連合といっても結局は大企業の組織だから、本当に今でも困っている中小企業や個人業主、さらには農業等はカバーしていないはず。だから民進党としては、連合をちゃんと味方を付けつつ、そう言う中小や個人業主に対して実のある政策提案をしていれば、民進党に対しての評価も少し変わってきたと思うけれど、「野党共闘」なんていう悪魔に魂を売り渡すようなことをやるくらいだから、そう言う判断なんて出来る状態じゃ無いでしょうね。

議員の最大の仕事は、次の選挙で勝ち残ることだけれど、その為には国民のためにちゃんと仕事をして国民が納得できる結果を出さないと票には繋がらない。でも、野党には中々そういう仕事は難しいのも事実。だから与党攻撃に傾くのは仕方ないとは思う半面、余りにその反撃が子供喧嘩になってしまうと呆れてしまう。その負のスパイラルに入っていることにも気がつかないというのは、やはり以前のように仮になにかの拍子に政権を入手しても、使い方が分からず暴走して終わりになるんだろうな。彼女の今回の二重国籍問題に対しての行為やそれに対しての民進党の反応を見ても、あぁこの人達は「政党ごっこをしているだけ」なんだなと感じますからね。最大の支持母体である連合が軸足を移していくのも、当然の判断というか遅いくらいだと思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿