2016年11月11日

迅速対応

衝撃の米国大統領選の結果に揺れた日本、一夜明けた昨日は、一昨日900円以上下がった株価は一気に1000円以上戻す場面もあり、結果的に前日の暴落を取り返す暴騰でプラマイゼロ(正確には少しプラスか)。まさかのトランプ大統領誕生に、事前の根回しの無さを批判していた野党民進党などですけど、結果確定した昨日に祝福の電話を入れて会話するだけで無く、17日にニューヨークでの会談予定まで入れる当たり、日本側のスタッフも頑張ったけれど、トランプ氏側もやはり現実を見て、かつ同盟国の中では英国等に並ぶ重要な国である事を認識している証拠では。勿論、今日は株価が再び下がるかもしれないし、TPPは今のままでは批准されずに、最悪ご破算になるか残るにしても別の形にならざるを得ないけれど、それが現実なのだからその時その時の状況を見て、どれだけ素早く対応して結果を出していくかが大事。誰も未来を見通せる水晶球は持っていないわけですからね。だから、日本としては自らTPPのカードを捨てるのでは無く、やるべき事はやっておいて、その上で相手が降りるのであればそれ相応の理由なり条件なりを提案すれば良いだけ。他の承認国も含めて、それは前大統領の時の仕事であっても、アメリカという国の責任でもあるわけですから。

大体隣国の韓国の状況だって急転直下に近いものがあったわけで、昨年末の電撃合意の後、これで残り2年朴槿恵政権と前向きな付き合い方が出来ると思ったら、あんなトラブルが発生して、大統領辞職かなんていう話まで出てくるなんて、誰も予想していなかっただろうし。このままでは日韓合意に関しても白紙になる可能性が無きにしも非ずで、こちらはそれは勧告の理由なので突っぱねれば良いと思うけれど、それもその時々の状況で対処が必要なもの。ケツ局は、人間は先の見えない時代の中でひび生活して言っているという証拠なんでしょう。

9月の訪米時に、クリントン氏とは会談したがトランプ氏とは予定すらたてなかった外務省の不備を指摘されて居て、それは正しい(他国の場合は両方と面会したらしいし)し、リスク管理という意味では拙かった事は確か。ただ、あの当時、やっとオバマ氏と両校関係が構築出来つつ有り、しかも世論はクリントン一色であった事を考えると、トランプ氏と面会するリスクよりもクリントン氏に賭けるリスクの方が小さいという判断だったのだろうから、それを今更言っても仕方の無い事。取り返しの付かないリスクでは無かったし、結果的に多分先進国の首脳としてはかなり早い時期に会談設定が出来たわけですから。

いずれにしても、先ずは17日に安倍総理がトランプ氏と会談して、どう言う官職を受けるかという事だろうけど、まだ実際に就任したわけでも無いし、スタッフの陣容も不明だし、多分儀礼的な内容で肝心なところはぼかすかするだろうから、余り変化が無いような気もしますね。ヒラリー氏が当選していたとしても、多分同じような事になっていたと思われるわけで、結局は誰がなるのかと言う相手方の事情というよりも、どういうことをその都度考えて迅速に対応していくかという、結局は日本側の対応でどうにでも変わっていくと言う事を認識しないと、トンチンカンな対応しか出来なくなりますよね。そう言う意味では、本当にあの政党が与党時代で無くて良かったとひたすら感謝する自分(笑)。

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