日本勢の活躍が続くリオオリンピック。一番期待されていた選手の一人、女子レスリングの吉田選手が決勝戦で敗れたのは残念でしたが、その女子レスリングでは6階級のうち、金4個、銀1個という好成績。さらに女子バトミントン団体も、最後の5点ビハインドから逆転勝ちして金メダル。昨日三つの金メダルを立て続けに獲得した女子レスリングの3選手の試合もそうでしたが、最後の最後、それこそ数秒残しての勝利というこれまでの日本人選手では見られなかったような試合展開でした。それは女子バトミントンもそうだし、柔道などもそう。見ていて感じるのは、これまでの日本式の試合のやり方が変わってきたということ。
私が一番スポーツに専念していた中学から高校時代(40年位前)は「結果よりもその過程が重要」みたいな意識が強くて、「頑張ること」「努力すること」が重要と教わった時代。勿論、学生スポーツだから教育的目標が一番重要なわけで、それはそれで大切だとは思うんだけど、それでも日本一を狙うとか世界を目標にする選手等に対してもそういう言い方をするのは、その当時から疑問に感じていました。私はずっと陸上競技をやっていたので、大会などの「順位」という結果とは別に「記録」という結果も評価されるので、そういう意味ではまだ少し救われるのかもしれないけれど、多くの競技は対戦相手に勝利して最終順位を決める勝負型のスポーツ。記録型でも、体操競技とかフィギアスケート等、第三者の評価に依存する物も一寸微妙ではあるけれど、水泳とか陸上とか一部のスポーツを除けば、あるいはそういう記録型の競技でもやはり最後は最終順位が評価基準になるわけで、そういう意味ではやはり結果は大切。
日本人選手の場合は、昔会の「過程重視」の考えがあったから、多分教える側も教わる側も「どうしたら強くなれるか」という受け身あるいはボトムアップ的考えが強いように感じます。それに対して結果重視の欧米の選手等は「どうやって強くなるか」という結果から類推する主体的、トップダウン的な考え方で練習をしているように思います。勿論、前者の方法はある程度条件やリソースが限られた中で最善の方法を模索するといういかにも日本的な考え方だし、後者は豊富なリソースを存分に投入して結果を出すというアメリカ的な考えではあるけれど、ただ効果というか最終的な結果を見ると、やはり後者の方が優れている気がしますね。
今回の大会でも、テニスの錦織選手とか卓球の水谷選手とか、もう中学生の頃から世界に出て戦っている選手は粘り強い試合を最後まで見せていたわけで、そういう図太さを今回はそれ以外の種目や選手も見せていたのが最大の収穫かも。一時盛り上がった女子バレーなどは、今回はちょっと残念でしたが、それだけ世界も競争しているという証拠でしょう。4年後のオリンピック・パラリンピックは東京開催だけれど、それまでにどれだけに本以外の場で日本人選手が活躍できるかと言う事が、東京でさらなる好結果を獲得するために一番必要なことじゃ無いだろうか。
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