2016年3月16日

東芝から美的集団

経営再建中の東芝が、白物家電部門を中国の家電大手美的集団へ売却する方向で調整中と言う記事。暫く前に、三洋が中国のハイアール(Haier)に買収され、シャープも鴻海が買収。東芝が美的集団(Midea)へ白物家電を売却すると、ますます日本の家電業界が寂しくなってきてしまいます。別の海外のメーカーや中国のメーカーが悪いとは言わないけれど、基本的に彼らの製品は新興国等を中心に価格競争力のある製品が中心。だから、どうしても日本国内で製造されるような商品と比較すると、一寸商品の粗さというか、一寸違うなという印象が拭いきれません。これは、国内メーカーのブランドを関した商品でも、OEM/ODMで作られた物にも時々感じるもので、別に作るのは中国でもベトナムでもマレーシアでも良いのだけれど、どれだけそこに本体の人間が関わって、元々の自社製品のラベルを張るためにコミットしているかが重要。所謂、丸投げとか完全にODMでロゴだけ張り替えた物って、やはり使えないというか、日本人の品質要求レベルからするとダメです。

何処かの政党じゃ無いけれど、外見だけあるいはラベルだけ貼り替えただけじゃダメなんですよね。中身が勝負。そういう意味で、最初に三洋を買収したHaierも、最初はHaier Japanとして、旧三洋の製品を販売していたけれど、多分最初の中国企業による買収ということもあって、ここではブランドが障害になり、今では三洋電機のブランド「AQUA」を使用しています。多分、旧三洋電機の社員やエンジニアの発言力も以前よりは大きくなって、多分Haier方式から三洋方式に社内プロセスも変わって、日本向けの製品作り、そこからその品質での世界向け製品作りが進んでいるんじゃ無いだろうか。ただ、このAQUAの社長が、先日R2D2の冷蔵庫を作ったり、中が見える冷蔵庫なんて言う物を作ったりしているけれど、あれはちょっと方向性が違うような。

Haierは、日本では一般的には無名だけれど、多少か家電を知っている人にとっては有名な企業。でも今回のMideaはどうだろうか。世界でビジネスをしている起業ではあるけれど、Haier以上に知名度は低いし、それが日本でビジネスするにはかなり厳しいと思う。東芝のブランドは維持するとしても、実は日本人はここの製品群のブランド名よりは、「〇〇社の××」という、企業名付でのブランド名を重視していたというか信頼していたわけだから、三洋以上に厳しいと思いますね。

で、個人的に気になるのは、名門東芝のPC部門の行方。多分、富士通・東芝(+VAIO?)連合が出来るんだろうけど、負土通のPC部門にしても余裕があっての話じゃ無いだろうから、どの様に先ずはビジネス、そして次に製品群を統合していくんだろうか。海外企業による買収だと、ある意味変われた側の発言力は低いから、買った方の言いなりにバッサリやられる場合も有るけれど、日本企業同士となるとなかなか摩擦も消えない気がします。シェアでは富士通だけれど、東芝の場合はノートブック専業と言う事もあり、そこだけ見たらそこそこの勝負が出来ますからね。

そうそう、サザエさんのスポンサーはどうなるんだろうか。既に暫く前から東芝の一社提供では無くなっているみたいだけど、画面に登場する磯野家の家電製品に、ダイソンの掃除機が登場するようになるのか、ちょっと楽しみだったりして(笑)。

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