2016年2月15日

うつむく光景

この週末、AMCの修行フライトを終わり、帰宅するために東京駅まで戻ってきたとき、ちょっと買い物をしようと一度駅構内から八重洲口の方に外に出たんですね。で、改札口でSuicaを「ぴっ!」とタッチして出た瞬間、目の前に見える乗客・観光客・その他の人達が、みんな手元のスマホ画面を見るためにうつむいているように見えて、一瞬ぎょっとしました。勿論、それは多分錯覚で改札に入るために前に進む人や、人待ちで回りを美和している人も沢山いただろうけど、本当のその一瞬は目の前にいた何十人と言う人達がみんな手元のスマホ画面をうつむき加減に見ているように感じられたんですよね。

私もこう言うデジタル業界の端っこで仕事をしているから、スマホみたいな携帯型の多機能端末が増えていき、ある意味で社会生活が豊かになる事は良いことだと思って仕事をしているわけですが、一瞬見えたあの光景には一寸考えさせられました。例えばウェアラブル型の、メガネ型の端末なら、視線こそうつむかずに前を見るだろうけど、それはそれで見ているものは眼鏡越しの仮想空間だから、多分目つきはうつろに見えて逆にうつむく光景よりも異様に感じられるかも。

似たような経験は実は以前もしていて、それは携帯電話(スマホの一つ前の普及している時代)にBluetoothのヘッドセットを接続して使用している人をよく見かけるようになったとき。向こうから普通に見える人が歩いてくるんですが、何か空中に向かって話をしているようで雰囲気が怪しい。「ヤバい、視線が合わないようにしないと」と思いつつすれ違うと、実はBluetoothのヘッドセットで通話中だった、という落ちなんですが、何度見ても異様です。其れ以前には、マイク付のイヤホンをしている人が、同じように通話している様子をよく見ましたが、あの場合はイヤホンのコードが見えるから、まだ分かりやすくて良いのですが、Bluetoothのようにワイヤレスになると、場合寄っては髪などで隠れて全く見えなくなりますから。

あの時は、怪しい雰囲気の人と視線が合うことに異様さを感じましたが、今回は誰とも視線が合わないことに対しての異様さを感じた光景。この業界で仕事をしている一人として、この雰囲気は何か変えないと不味いんじゃ無いかと強く感じた一瞬でした。

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