2016年1月22日

ハードが先かソフトが先か

PCWatch、山田祥平氏のコラムから、4K/5K/8Kの高解像度時代に関して。私もふと気がつけば、使っているスマホはXperia Z3 Compactが1280×720(4.6インチ)、iPhone6は1334×750(4.7インチ)であり、前のオフィスマシン、ThinkPad X1 Carbon (初代-2012)の1600×900(14インチ)と比べても余り変わらない解像度。さらに、最近オフィスマシンが更新されて、X1 Carbon (3代目-2015)でWQHD(2560×1440)なんて選択したものだから、もう大変。コラムの中でも一寸触れているけれど、OS(Windows)がちゃんとスケーリングに対応していないので、未だに使い方に苦労しています。自分なりに、高解像度を維持しつつ、小さな文字などに対応出来るように一部のテキストサイズを大きくしているけれど、それでもアプリやWebのサイトによってはダメな場合も多くて、「Windows10、ダメじゃん」と毎回悪態をつくことに。

Macのように、システムもOSも自社でまとめて開発している場合には、新製品の仕様とOSの機能更新の歩調を合わせて、新しいデバイスに対応した適切な環境提供が可能なんだろうけど、Windowsの世界は中々そういう方向に行きませんね。今回、MicrosoftもSurfece Proだけでなく、Surface Bookまで出してきたから、彼らも少しは真面目にWindowsのスケーリングや新機能のサポートに真剣になっていくんだろうけど。

世の中の開発スピードがまだ緩やかで、しかもパソコンの世界はまずはWindowsに合わせる時代であった頃は、Windowsで使えない物はメーカーが自分でサポートしないといけなかったんですが、その分結構小回りの利く機能が提供されていたような気がします。まぁ、まだOS自体もシンプルな時代で、メーカー側もOSの事を知っている人が多くて、内部やカーネルまでいじれる人がいた時代だからとも言えますけれど。

PCメーカーとしては、利益の一番出るメインストリームの機種を一番売りたい気持ちは何処も同じだけれど、一方でメーカーステータスというかそのメーカーのシンボルとしてプレミアム製品も出したいわけで、最新のデバイスや技術を集めたモデルもある意味必要。少なくともエンジニアとしては、そう言う「尖った製品」をたまには作らないと、気持ち的に乗りませんしね。結局は、鶏と卵の話ではないけれど、ある時はハードが先行し、ある時はソフトが先行して、そこでハマった技術が生き残りつつさらに成長して行くみたいな、生存競争を勝ち抜いていくしか無いんですよね。携帯からスマホになったり、PCからタブレットが生まれてきたり、そのPCやタブレットが2-in-1とかYogaみたいな形状を試みているのも、そういう生存競争の真っ最中だから。その中で、ある程度高くてもユーザーが気に入って受け入れたり、一気にコストダウンして誰もが使えるようになると、それが基準となって又新しい技術が生まれていくわけですよね。ユーザーとしては、そういう波乱の人生を体験できることを、一寸幸せと思うのは職業病だろうか(笑)。

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