2015年8月20日

VAIOの一年

あちこちのPC関連サイトに掲載されている、スタートから1年が過ぎたVAIOの新社長インタビュー。日本国内だけで無く、アメリカとブラジルへ海外進出すると書かれているけれど他人事ながら大丈夫だろうか。ブラジルは国策で輸入が出来ないから、自社工場を建設するかこういうOEMでビジネスするしか無いけれど、数年前の景気が良い時期ならまだしも、一寸傾斜気味のブラジルに今進出するメリットって何だろう。確かにオリンピックもあるけれど、だから取って市場規模が何倍にも膨れるとは限らないし、逆にオリンピック後は一気に終息するだろうし。

アメリカ市場というのは、やはりパソコンに関して大きなマーケットで、こちらに出て行くのも一つのアイデアだけど、一度撤退したVAIOブランドがどこまで回復出来るか。確かに以前のSONY時代のVAIOは、結構アメリカでは見かけるんですよね。ある意味、Windows版Macみたいな印象だろうか。でも、それも昔ほどの威光も無いし、以前と比べて色々な意味で体力が落ちている現在では、さらに厳しい気がする。個人的には、もっと国内で復活をアピールしてからで無いと、なかなか海外に出て行くのは厳しいと思うけれど。

一方でパソコン以外での収益拡大を目指すというのは正しい戦略だと思います。AIBO関連技術や資産がどの程度残っているのか分からないけれど、大小のロボットブームが生まれつつある中、記事にあるようにロボット系のEMSとかOEM/ODMビジネスが立ち上がれば、それはそれとしてVAIOとしても新しい軸が出来て良いんじゃ無いだろうか。今の形のパソコンがどんな風に衰退、あるいは吸収されていくかまだまだ不明な点はあるけれど、ロボット、あるいはコンパニオンみたいな形で、「自分で動いて反応する電子情報端末」みたいな方向性は、個人的には有りだと思います。

ただ、正直なところパソコンビジネスって完全にボリュームの勝負になってきているから、世ほどの特色を出さない限り年間30万台程度ではコスト的に非常に厳しいわけで、その当たりでどう付加価値を付けてコストリカバリーしていくのか、これから厳しいビジネスが続くんじゃ無いかと思いますね。まぁ、明日は我が身、と言う事も忘れずに。

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