昨日一寸話題になった、この特許に関する記事。既存の携帯デバイス(ノートブック、スマホ、タブレット)に外付けキーボードを接続して使用する場合には全て抵触するような書き方ですけど、特許が訴求している第2キーボード接続時に、内蔵キーボードがOFFになり第2キーボードが優先するというのは、USBが一般的になってきた1990年代後半から2000年代始め頃には、既にノートブックPCで実現されていた機能では?
それ以前にも、内蔵キーボードと外付けキーボードの使い分けは可能だったけれど、当時はI/FがPS/2だったからホットプラグが出来なかったわけで、その点この特許の範疇かなと思います。ただ、ホットプラグイン・アウトが可能なUSBデバイスが登場して、一般的にUSBキーボードが使われるようになったのは、少なくとも1990年代の後半で、この最初の特許(第5524148号)が出願された2005年には普通に存在していた技術だと思うんですが。普通なら、受理以前の内容の気がするんだけど。
もう一つの特許(第5149336号)は、キーボードの中に小型のシステムで個人データを埋め込んで、それが別のパソコンに接続するとデータがマウントされて自分用の環境になるという話ですが、先ず一番不思議に思うのが、キーボードが接続された時にキーボード内のデータが接続先のパソコンにマウントされて利用可能になり、さらに自分用にカスタマイズされるプロセスに言及していない点。
例えばWindowsを想定すると、USB接続ならばその部分が外付けドライブとして認識はされるだろうけど、Bluetoothキーボードとかだと無理じゃ無いだろうか。それ以外の機能に関しても、予め接続先のパソコンに何らかの仕込みが無いと実現できないような機能で、そう言う意味ではどこでも使えると言う話にはならないような。まぁ、Microsoftと話をして、in-boxの機能として組み込んで貰えば可能化もしれないけれど、これ、悪用しようと思うと、簡単にパソコンをハッキングして悪いことに利用出来ますよね。
さらに言えば、別にキーボードに内蔵する必要は無いわけで、データ部分と接続機能だけ持った、USBメモリーみたいなものを持ち歩ければ、キーボードを含めて利用可能になるわけで、それって既にWindows-to-Goとかでも実現しているわけで、それに対して対抗していくつもりなのだろうか。
まぁ、私の回りでは内容よりは申請した・特許取得したと言う事でビジネスしようとしている特定目的の方(かなり、遠回りの言い方だ-笑)という意見が殆どでしたが、社内の特許出願で出したら、多分事前レビューアーにぼろくそ言われて社内審査以前に門前払いされるんだろうなぁ。
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