2014年9月27日

日立の年功序列制度

昨晩ニュースを見ていたら、何処のチャンネルでも、日立製作所が年功序列制度を管理職から撤廃するというニュースをしていました。で、日頃はグローバルスタンダードと良いながらも、何処のチャンネルも「古き良き日本が失われる」みたいな事を言っている。幸か不幸か、社会人になったときに入った会社が外資系企業で、そこではある程度日本の年功序列制度は取り入れていたけれど、基本的には能力主義、実力の社会。そう言う現場で20年揉まれてきたから、個人的には今回の日立や数年前の日産などは、後手後手と言う印象。

勿論、年功序列にも良い点悪い点あるわけで、どちらが良いとか悪いとか言うは無しじゃ無いんですよね。余裕がある時には、経験値や知識のある人材を確保して、そこから次の技術やビジネスが生まれてきたのは確か。ある意味、ミッドレンジ、ロングレンジのプランをベースにビジネスを進める感じでしょうか。方や、欧米型のビジネスモデルでは、短期利益がまず要求されるわけで、そう言う意味では短期のビジネスを積み重ねて実績を作った後でやっと次のビジネスプランを作る事が出来る。そう言う環境の中では、短いサイクルでビジネスや製品を回すことは仕方ないわけで、それはそれで成功と撤退を短期に判断して繰り返すことが出来るから大負けも大勝ちもしないけれど、何かとんでもない製品やビジネスは出てこないんですよね。結局、短いサイクルで成功を積み重ねて、ビジネススケールを拡大して、最後は過半数を超えるメジャーになれば成功だけど。

で、そういう「脱年功序列」を伝える既存メディアだけど、彼らはどちらのシステムに属しているんだろうか。何か、旧態依然としたシステムの中で安閑としている人間が偉そうに批評しても何も感じないような...

あるニュース番組で、某キャスターが「欧米型の成果主義が、大企業で必要なのは分かるけれど、中小企業では馴染まない」みたいな事を言っていたけれど、中小企業こそ独自技術で生き残りを図らないといけないわけだから、まさに実力主義、あるいは徒弟制度の極みを「匠」として残さないと、次の世代に残らない訳です。彼らは、突出した独自技術、専門技能、匠の技があるから何十年もその仕事を綴ることが出来るわけで、それは単に年齢とか社歴から許されているわけじゃ無いんですよね。そう言う現実を理解していない大手メディアっていうのを、リアルに見た気がしました。やっぱりあの会社は「甘いな」まだまだ。

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