2014年1月27日

握り禁止

カリフォルニア州で今月から始まった州法では、火を通さない食材を扱う時には、ビニール手袋かトングを使わないといけないため、日本食の寿司店がピンチという記事。アメリカだと寿司店だけで無く、ハンバーガー屋さんでも野菜などを挟むものを扱っていると、半透明な使い捨てのビニール手袋を使っていますよね。ただ、あれって、確かに手に付着しているウィルスや細菌は防げるのかもしれないけれど、まな板とか食材そのものに関しての衛生対策にはなっていないわけで、そっちが問題じゃ無いのかと常に思います。それに、アメリカの場合、そう言うトッピングが別のコーナーに準備されていて自由に自分で入れることが出来たりしますが、それらの野菜類とかピクルス類って、結構危なそうな雰囲気の時があるんですよね。あっちの方もちゃんと制限しないと、食中毒の危険性って下がらないと思う。

勿論、肉とか斬っている場合には、まな板とか庖丁にしょっちゅうスプレーでアルコール洗浄剤みたいなものを吹きかけて除菌している様子は見ますが、その時その時に除菌していれば良いというものでは無くて、日頃からの清掃とか、身だしなみとか、そういう部分も含めて日本食特に生ものを扱う場所では衛生に注意しているわけですから、ちょっと本末転倒な気がします。日本人の感覚からすると、ビニール手袋をして調理している姿は、衛生的と言うよりは日々の清掃作業に自信が無いことの表れと感じられるんですよね。だから、身ぎれいにして素手でちゃんと握ってくれる板前さんの方が信頼できるわけです。同じ板前さんでは、割烹着が汚れていればたぶん敬遠するだろうし、頭髪や髭なども同様。そういう部分の感性の違いもあるかもしれないけれど、何か本末転倒な気がします。

「生食」に慣れていない事もあると思うけれど、出来れば「Sushi」とか「Washoku」という料理単体だけで無く、そこに至る日本的なプロセス・システムも理解して欲しいと思いますね。そうすれば、アメリカ等に多い「なんちゃっと日本食レストラン」もどんどん淘汰されていくと思う。

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