2012年10月12日

docomoの向かう先

PCWatch、山田祥平氏のコラムから、今回のdocomoの新サービス「ドコモメール」が、これからのdocomoの向かう先を暗示しているという話。docomoの2012冬モデルのアナウンス記事は読んだけれど、新機種以外の話題は斜め読みをしていたので、「ふーんそんなサービスもスタートするのね」と改めて感心してしまいました。すでに自分のメール環境は、Gmailに集約していて、既存のアカウントも残してはいるけれど、それらもすべてGmailにフィードしている状態。ここに携帯キャリアーに依存しない携帯メール(と言うのも、何か変だけど)になるのは時代の流れでしょうね。でも、今の携帯上のサービスでは、個人特定の手段として携帯一つに一つ割り当てられるアカウントを使っているものも多いわけで、それらのサービス形態変更はどうなるんでしょうね。

で、docomoはどこに向かうのか。docomoに限らず、auにしてもSoftbankにしても、彼らの強みは「常時接続ネットワーク」を独占的に保持していることですよね。今は「電話」という音声通話のためのネットワークだけど、その音声通話がVoIPでデジタルデータの一部になってしまえば、今あるインフラはそのままデータ通信用に転用できるわけで、その時今の携帯キャリアーは「通信会社」から「データ情報会社」に変化するんだろうな。その時には、スマホも携帯もパソコンもタブレットもゲーム機も、単に末端に繋がるデバイスの一つでしかなくなるんでしょうね。

結構、今の携帯電話の代わりに、一人に一つずつモバイルアクセスポイントみたいなデバイスが渡されて、そのAP経由でその人が使用する全てのデバイスがネットに接続することで、個人認証と常時接続と複数アクセスが同時に提供されるかも。例えば、今だってポケットAPデバイスがありますが、その中にVPN機能を入れて、特定の暗号化機能と組み合わせて、その等利用出来ないような環境を作れば、サイズや利便性は別にして似たような仕組みは直ぐにできそうですね。

実は、Googleは、最初にネットワークを押さえて、そこから個々のサービスを増やしてさらにデバイスまでトップダウンで自分達の世界を作っているわけですが、このdocomoのアプローチは、まずデバイス(=携帯)でユーザーを押さえて、そこからサービスを積み上げて自分達の世界を作るボトムアップ方式をやろうとしている雰囲気。どちらが良いとは一概には言えないけれど、Googleが最初は良かったけれど、だんだん世界が広がるといろいろな要求が生まれてきて苦労しているように、docomoも最初の段階のボトムアップに苦労するんじゃないでしょうか。結構空中分解してしまう可能性も高いと思うけれど、そこから生まれたネットワーク社会は、案外受け入れられそうな気がします。まぁ、まだまだ時間はかかるだろうけど。

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