2012年7月6日

要素技術

ヒッグス粒子発見のニュースを聞いたとき、多分関わってるんだろうなぁと思ったんですが、やっぱり浜松ホトニクスの光電子増倍管が使われてたんですね。自宅から歩いて10分程の場所にある「あの会社」が、これだけ世界的に活躍する会社になるとは(笑)。

記事に寄れば、それ以外にも古河電工が超電導磁石の超伝導線材の半分近くを納めたり、JFEスチールや東芝も超伝導磁石の鋼材や素材を提供したり、クラレのお蔵入りしていた特殊プラスチックファイバーが活躍したりと、やっぱり要素技術がしっかりしていると、どこかで新しい用途も生まれてくるものですね。昔は、多くの会社で余裕もゆとりもあったので、隠れ研究とか長期の開発計画なんかも許されていたけれど、今はなかなかそう言うことも難しいので、過去の資産がある今は良いけれどこれからがちょっと心配。

優れた素材とかセンサーとか、物理的な意味での要素技術も必要ですけど、それとは違って、例えば徹底的に狭い分野でこだわる「オタク精神」とか、オーバースペックになっても「軽薄短小」にこだわり日本の物作りであるとか、そう言うソフト的な「要素技術・要素精神」みたいなものも最近減ってきている気がすることもちょっと不安。ただ、そう言う山谷が何度もあって、こういうことは洗練されていくものですよね。そういった事に生き残れないものは、結局将来的にも廃れていくんだろうし。生存競争みたいな厳しい世界と隣り合わせになっているわけで、そう言う場面でも無理に肩肘張らず、サクっと実現していくのが、何となく日本の技術・精神の匠さ、だと私は思っているんですが。

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