2011年10月3日

永久磁石の磁力を隠す

「永久」磁石(コバルト磁石)を極薄にして、そこに電圧をかけると、「永久」磁石の磁力が消える事を京都大学化学研究所のグループが発見したという記事。電流を流して磁気のON/OFFを作り、それで情報を記録する現在の磁気ヘッドに応用することで、省電力化が期待できるという話のようですが、磁気ヘッドだけでどの程度の省電力になるんでしょうね。HDDの場合、その磁気ヘッドのシークとか記録磁気体の円盤を回す方が電力消費が大きいように思うけれど。あと、コバルト磁石は強力だと思うけれど、記事にあるように250万分の1mmなんていう本当に薄い状態にした場合に、データ書き込みするだけの十分な磁力が得られるのかどうか。

それと、データ読み出しの時はどうするんだろう。従来の磁気ヘッドは、同一のヘッド部分で電流をかければ書き込み、磁性体面の磁力によって発生する電流で読み込みが出来るわけだけど、この新しい磁気ヘッドの場合、それが出来ませんよね。読み出し専用のヘッドとか作るんだろうか。電圧をかけて磁気特性が無くなると金属(導体)になるとのことなので、複合的な磁気ヘッドも作れそうな気がしますけどね。現在のHDDメーカー3社(WD、Seagate、東芝)のどこかで実用化するのかな。心情的には日本メーカーの東芝に頑張って欲しいけれど。ここはノートブックPC用の2.5"メインだから、省電力という意味でもメリットありますしね。

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