2011年4月15日

「松菱」解体

長い間放置プレー状態だった「松菱」。自分たちの世代だと、「街のシンボル」「子供の頃の思い出」「ハレの舞台」、と幾らでも往年の輝かしい思い出が浮かんできます。それだけに、倒産後に地元に戻ってきて、初めて今の「松菱」見たときの寂れ具合というか、その当時既に廃墟状態でしたから、本当にがっかりしました。で、流石にこれだけ放置状態が続くと、地権者もしびれが切れたかあるいはあきらめも付いたか、やっと解体に合意して一歩前進しそうです。とは言っても、解体したから新しいビルが建つ目処もまだ無いんだろうし、この秋に新しい遠鉄百貨店のビルがオープンしたら、ますます人の流れは駅周辺に滞留して、鍛治町辺りまですら流れてこなくなるかもしれないし。

ただ、見慣れた本館のあの建物が無くなるのはちょっと寂しいですね。新館の方は、私も高校を出て浜松を出た後に出来た部分なので殆ど思い入れはないけれど、本館のあの建物は子供の頃の夢の一つでしたから。TVのニュースでは、複数の地権者がそれぞれ開発をすることもあるような話をしていたので、もしかするとあの場所に複数のビルなり施設が隣接するようになるのかもしれないけれど、そうなるとなんかこぢんまりとした新規のビルが出来るだけで魅力はあまり無さそうですね。 大型駐車場を完備した、大規模テナント型の商業ビルなんて、無理だろうなぁ... 松菱からザザまで、全て繋げるなり新規の商業ビルを作って、大型モールみたいなテナントを作ればいいのに。確か、京都駅の前に大きなイオンのモールがありましたよね。新幹線で何度か通過したときに見ただけですけど、途中階に駐車場のフロアーもあったりして、かなり大きな建物ですが、あんな感じのビルを、今の松菱からザザに掛けて作れば、かなりあの通りの印象も変わる気がするんですけどね。

いずれにしても、昔の「松菱」みたいな「ハレの場」が欲しいなぁ。遠鉄百貨店にも何度か行ったけれど、ちょっと違うんですよね。何て言うんだろう、「雰囲気」というのか周りの空気感というのか。今度の新館がどうなるか分からないけれど、単に広く大きくなるだけじゃなくて、そこに行くことの楽しみみたいなものが感じられるかどうか。別の言い方をすると、その建物、フロアーにいることでワクワクするとか楽しみが感じられるとか。今の遠鉄百貨店の中って、狭いフロアーに沢山のテナントがぎゅっと詰め込まれている感じがするので、どうも息苦しい。それならば、郊外のモールに行った方がまだ開放感があります。そういう部分も含めて、新館にはちょっと期待するんですが... とにかく、新しいものを「造る場」は出来そうなので、次は何を造るのか、そこに知恵を出して欲しいな。

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