2011年2月4日

日本と韓国の製品イメージ

日本と韓国、それぞれの製品イメージについての調査結果。日本製品は「高品質」「かっこいい」で韓国製品を圧倒したものの、「活気」「勢い」では日本を上回る地域もあるという結果。個人的には、もうちょっと韓国製品が追いついているかなと思っていたので、これはちょっと意外な結果。また「日本」から連想する商品やサービスが60%前後の高い認知率であるのに対して、「韓国」から連想する商品やサービスは30%前後と低いというのもちょっと意外。

中国で韓国製品の評価が高いのは、市中に並ぶ看板なんか見ていると「さもありなん」という感想。と言うか、製品のデザインや雰囲気が中国製品と韓国製品って似ている感じがしますね。地続きの(ほぼ)隣国という関係もあるんだろうけど。というか、以前は日本からの流入量よりも、よく安く簡単に韓国から同様の製品が中国に入っていた、というのが大きな理由のような気がします。

これで日本はまだまだ優秀・安泰と思うか、まだまだ60%じゃ物足りない70%、80%、さらに上を狙う、と思うのか、そこが重要じゃないかと。特に、どんな製品でも一番重要な要素は「価格」な訳で、どんなに良い製品でもべらぼうに高くては勝負になりません。日本製品が評価されたのも、安くて良いというのがそもそもの始まりな訳で、韓国製品も少し前までは「安いけれどそれなり」というレベルから最近は「安くてそこそこ」という所まで上がってきていると思います。これって、韓国の得意な家電AVやデジタル製品群がどんどんコンポーネント化されていて、ある意味「組み立て産業」みたいになってきたから、中身で勝負する時代はだんだん無くなりつつあることが大きな理由のような気がします。昔は、それぞれのメーカーの特色が一番出るソフトの分野だって、最近はどんどん共通化共用化されてきてますしね。車だって、どんどん共通化されていて、今ではライバルメーカー同士でも共通パーツを使っていたりするわけだし。

多少なりとも日本以外の国や地域に行き来した経験から思うのは、日本人ってある程度我慢強いところがある反面、我慢しつつも不便な部分とか我慢できないところは自分で何とかしようという傾向があるように思うんですよね。それが、「オタク」みたいな方向に進んで、ユニークさや先進性でまねの出来ないものが生まれてくる、と。これって、DIYが好きなアメリカ人あたりと、結構共感できる感覚なんじゃないかと思います。だから、日本製品が欧米なんかで受け入れられるのも何となく納得できます。

韓国製品にそういう部分がないとは言わないけれど、やっぱり韓国製品の魅力は決して悪い意味ではなくて「安くてそこそこ」というC/Pの良さだと思います。そこに、志向的に似ている中国市場では、デザインや使い勝手なんかも合うから、中国で受け入れられているんだろうと。これって、これから急激に拡大する中国マーケットでは重要ですよね。GDPで日本を追い抜いたとはいえ、個人レベルではまだ日本の1/10、というか格差という意味ではそれ以上の世界ですからね。そりゃぁ、富裕層が日本に来て大量に買い込むこともあるだろうけど、毎週日本に来て買い込むわけにも行かず、日常用品なんかは国内で調達しないといけないわけだし。そういう部分での韓国製品のポジションって、少なくとも中国のマーケットでは重要だよなと感じます。言ってみれば、日本製品がデパートで売っている高級衣料品とすると、韓国製品はユニクロみたいなポジションじゃないかと。

 じゃあ、日本製品ってじり貧じゃん(失礼!)と思ってしまうけれど、それならそれで、郊外型の巨大モールを作ったり、ネットショップになったり、ユニクロなんだけど、そこに+αしたりと、そこからさらに勝負できるのが日本の少なくともこれまでの強み・地力の強さだったわけで、それがどれだけこれから発揮できるか... 重要な事は、まずは日本人自身が日本で気持ちの良いと思う商品やサービスを作っていくことですよね。"Japanese Life Style"って、結構重要な戦略資産だと思います。公共サービス、飲食、娯楽、etc... それに「エコ」まで絡むわけだから、まだまだ世界最強かも(笑)。その幸せに感謝...

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