2010年8月24日

相撲とiPad

日本相撲協会が、広報整備・情報開示のために、iPadを各部屋や理事・役員に60台を配布するというニュース。話自体は一週間くらい前にでていたので、昨日正式に発表されたということで、各紙やTVでも取り上げはじめたんですね。で、最初に記事を見たときにも思ったんだけど、これって企業がIT導入する時に失敗する典型的なパターンじゃないかと言うこと。「情報共有が出来ていなかったから、連絡不達が頻発したので、iPadを導入した」というような話になっているけれど、そういうことが起こるのはiPadのような情報デバイスが無かったからじゃなくて、そういうマインドが組織や責任者になかったからだと思うからです。

従来は、電話やFAXで連絡をしていたけれど親方が外出していたり連絡が付かなかったと言うことですけど、それって「相撲部屋」というチームの中で役割分担なりバックアップ体制が無かったと言うことで、そこがちゃんと機能しなければiPadを入れようがiPhoneを入れようが、スーパーコンピューターを入れようが駄目だろうなぁ。唯一、今回のiPad導入で成功するとしたら、マスコミや観客も含めて全ての情報発信・情報共有をiPad経由でしかやらない、くらいの覚悟が必要だと思います。そのためには、データ蓄積や配信のプラットフォームや、多分専用の要員配置やサポート要因とか、今回のiPad導入費用数百万円の何十倍もの費用が掛かると思うけれど、それだけかけても改革する気があるのか、ということも問われているように思います。

テレビへの露出が一番多く、親会社もTV局が多いと言うこともあるだろうけれど、プロ野球は日本の中ではこういう点で先進的かつ最近の観客動員数減少や視聴率低下もあってか最近は積極的になっていと思います。例えば相撲なんかでも毎回の取り組みを360度ハイビジョン撮影して、それを自由な目線で再生できるなんていうサービスをしたらどうだろう。土俵上のルックダウンカメラで見る、常に一方の力士の視点で見る、四画面表示にして四方向からの映像を同時に流す、そんなことをしてみれば、相撲の醍醐味である最初のぶつかり合いとか、丁々発止の勝負の様子とか、魅力が増すと思うだけど。さらに言えば、日本での人気が低迷するなら、海外に相撲ファンを増やす手段にもなるだろうし。

あるいは、iPadを二枚使って、対戦型の相撲ゲームを作るとか。タッチパネルに触れると張り手とか突き出しになり、ピンチで上手投げとか前褌取りになるとかね。iPadという話題性もあるんだろうと思うけれど、日本の伝統スポーツ(競技)が先進技術で復活することで、他のスポーツにも良い影響・波及効果をこれから生んで欲しいと思いますね。そういう意味では、フットボールなんて本家アメリカの例を見るまでもなく、一番IT化に近いところにいると思うんだけど、なかなか大変...

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