2010年6月15日
はやぶさ、還る (2)
YouTubeに登録されている、NASAが撮影した「はやぷさ」再突入時の映像ですけど、なんか見ているだけで切なくて泣けてきますね。少し先行する再突入体の輝線を追いかけるように走る本体の輝きがどんどん明るくなって最後に分解消滅するシーンなんて、もう自分の最後の力を振り絞って未来を託すような光景です。
再突入体も、ちゃんとパラシュートも展開し、今のところ無傷で回収されたみたいですし、その本体を高熱から守ったシールドも発見されて、これだけでも科学技術や工業技術的試料として重要なんじゃないでしょうか。そういう素材も素晴らしいけれど、個人的に感心したのが、もう7年もずっと真空の中にあって、今回の再突入最大の課題と言われていた、「はやぶさ」本体から再突入体を大気圏突入前に分離するバネがちゃんと動いて、さらに再突入時のカバーを分離する火薬も発火し、さらにさらに、7年間ずっと畳まれたままのパラシュートがちゃんと展開してしかも問題無く回収カプセルを地上に降ろしたという、言ってみれば「アナログ」的な部分が信頼性を損なうことなく機能したところ。日本の技術力の「匠」の部分が、最後の最後に活躍した感じですよね。
これで、回収したカプセルの中に小惑星「イトカワ」の試料が少しでも入っていたら... その時民主党は、17億円から3,000万円まで減額した「はやぶさ2」関連予算を復活させるんだろうか。
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